
中途入職者・谷川寛郎(31)

外科から精神科への転職。
僕は看護師としての経験は前職とあわせて9年目になります。
井之頭病院に入る以前は、国立病院で手術室・外科・整形外科で看護師をやっていました。正直な話、そのときは精神科に対してまったく興味を持っていませんでした。ですが、一般科の患者さんの中には精神科の疾患を合併している患者さんが以外と多いんです。症状と重なって暴れてしまうことも多くてうまく対応できなかったんです。もう「手におえない」と思うこともありました。僕はそのときに看護に必要なのは処置の技術だけじゃないって感じました。それがキッカケではじめて精神科に興味を持つようになりました。
どれだけ処置に優れた看護師でも精神科に対しての知識を持たない人はたくさんいます。だからこそ、僕は自分自身の成長のために井之頭病院に入ろうと思ったんです。

はじめての精神科。
若手のナースでも、ものすごくいい感性をもっている人が多く、刺激になりました。
過去の経験もあって、確かに医療処置には自身がありましたが、精神科は患者さんとのコミュニケーションをとることの方がずっと重要でした。自分の関わりかたひとつで、患者さんに変化がでている様に感じることもあっておもしろいと思いました。本当に心の看護だなって感じました。
ある患者さんとの話を少しだけ例にあげます。
その方は何を話しても、ほとんど反応してくれなくて患者さんにとって僕の存在は無いと言っていい状態でした。最初は戸惑いはしたものの、距離を保ちながらも、コミュニケーションをとることをあきらめなかった。そうすることで徐々に反応が見えてきたんです。自分のことを話してくれたり、要望をいってくれたりとかして。ささいなことですが、本当に感動しました。
相手の心をくみとることの大切さを実感しました。
まだまだ精神科のナースとしては初心者に近い僕ですが、僕はこう思います。
心の看護ができてこそ、本当の意味で一人前のナースなんだってね。初めての看護経験が精神科でも十分よそでも通用するスキルを身につけられると思います。他の科では体験できないことがたくさんありますからね。ここには。


